アルカリ骨材反応抑制|ASRリチウム工法協会
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コンクリート構造物の話ΑASRリチウム工法 中心に|コンクリート構造物に生じたASR(アルカリ骨材反応)を抑制する補修工法 亜硝酸リチウムを主成分としたASR抑制剤をコンクリート中に圧入し、構造物全体のASR(アルカリ骨材反応)を根本的に抑制|ASRリチウム工法協会

コンクリート構造物の話ΑASRリチウム工法 中心に

2008年04月09日(水) 中建日報

ASRリチウム工法協会 技術積算委員会 委員 江良 和徳

 私の勤務している会社は広島に本社をおくプレストレストコンクリート橋の専門業者です。広島は実はアルカリ骨材反応により劣化したコンクリート構造物がたいへん多い地域で、通勤途中の住宅地の擁壁や高架橋の橋脚などに”いつもの風景”としてアルカリ骨材反応特有の亀甲状ひび割れや白色ゲルなどを目にすることができます。それらの構造物に対しては表面被覆工などによる水分供給の遮断を試みてきましたが、残念ながら一部の構造物で再劣化も見られ、水分を完全に遮断するということの難しさをオモイシラサレました。
 このような地域性からか、私は6年ほど前、『広島のコンクリート技術者としてこのアルカリ骨材反応の根本的対策手法を確立したい』という使命感のようなモノを感じてしまいました。今思えば、アルカリ骨材反応の根本的対策とは決して一企業で解決できるような代物ではなく、まさに今、官学産の英知を集めて取り組んでいる課題です。あの時私が感じた使命感は、きっと一種の勘違いのようなものだったに違いありません。しかしその勘違いは今でも継続しており、少しでもアルカリ骨材反応の対策に貢献できればっと思っていろいろと取り組んでいるところです。
 そのひとつにリチウムを用いたアルカリ骨材反応抑制工法への取り組みがあります。リチウムと聞いて真っ先に思い浮かぶのはリチウム電池ですが、それ以外に躁鬱病の治療薬としての用途などもあります。さらにアルカリ骨材反応を抑制する効果も期待できるというのですから頼もしいではありませんか。
 アルカリ骨材反応とは、コンクリート中の反応性骨材周囲に生成したアルカリシリカゲルが吸水膨張を引き起こす劣化現象ですが、そこへリチウムを加えるとアルカリシリカゲルが非膨張性のゲルへと変化してしまうのです。非膨張性のゲルは文字通り水を吸っても膨張しませんので、以後、水が来ても大丈夫なのです。
 ではどうやってリチウムをコンクリート内部へ入れてやればよいのでしょうか。そのひとつの考え方として『加圧注入』という手段が挙げられます。これはコンクリートに小径の削孔を行い、そこからリチウム化合物を0.5MPa〜1.5MPa程度の圧力で加圧注入するという手法です。この手法を実用化したのが『ASRリチウム工法』で、現在までに国土交通省などを中心に16件の施行実績があります。そして現在、京都大学の宮川豊章教授ご指導のもと、このASRリチウム工法のさらなる技術向上のための研究に取り組んでいるところです。
 6年前に私が感じた使命感は一種の勘違いだったかもしれません。しかしありがたいことに、今はその思いの延長を共有してくださる大勢の方々に囲まれていますので、その方々と一緒にそれを最後まで貫き通したいと考えております。
 
おわり

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