【第Ⅱ編 設計圧入日数の算定方法(案)】2.試験施工データの傾向 | コンクリート構造物に生じたASR(アルカリ骨材反応)を抑制する補修工法 亜硝酸リチウムを主成分としたASR抑制剤をコンクリート中に圧入し、構造物全体のASR(アルカリ骨材反応)を根本的に抑制|ASRリチウム工法協会

アルカリ骨材反応抑制工法 ASRリチウム工法 技術資料(初版)
【第Ⅱ編 設計圧入日数の算定方法(案)】

2.試験施工データの傾向

 試験施工では、抑制剤は圧入開始後しばらくすると時間あたりの圧入量はほぼ一定となることが確認されている。しかし、時間あたりの圧入量は構造物の劣化の程度により異なり、同じ構造物内でも圧入孔毎のばらつきが大きい傾向が見られた([解説]解.表-1参照)。図2-1にASRによるコンクリートの劣化の程度と抑制剤の圧入に要した時間を整理した。 ただし、縦軸は構造物の寸法やアルカリ量による設計抑制剤量の相違を補正するため、平均部材厚(m)と単位抑制剤量(Litter)で除した時間としている。また、横軸のASRによるコンクリートの劣化の指標は圧縮強度および弾性係数とした。
 図2-1より、抑制剤の圧入に要した時間はASRにより劣化したコンクリートの強度あるいは弾性係数が小さいほど小さく、正比例の関係が見られる。
図2-1 圧縮強度・弾性係数と圧入に要する時間の傾向

図2-1 圧縮強度・弾性係数と圧入に要する時間の傾向

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